2017.08.24

制度の有無だけでは分からない、サラリーマンの在宅勤務事情

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サラリーマンとして働きながら、勤務スタイルとして在宅勤務を取り入れることは、どれくらい現実的なことなのでしょうか?
企業のテレワーク導入が「働き方改革」のホットトピックとなっている一方で、米ヤフーは2013年に在宅勤務を廃止。さらに、今年5月には米IBMもリモートワーク(在宅勤務)廃止を決定しており、企業が在宅勤務というワークスタイルをどのように位置づけていくのか、注目が集まっています。

ライターの いべりこ です。
今回は、サラリーマンが在宅ワークをする際に気を付けるべきポイントや、実際に在宅ワークを行っているワーカー達の声をご紹介します。

過去の記事:通勤地獄から考える「働く場所改革」&ライター自己紹介

【目次】
1.「事情がある人」以外は使えない?企業の在宅勤務制度を見極めよう
2. 在宅勤務のメリット・デメリット
  (1) 信頼関係があるからフレキシブルに働ける
  (2) 会話から生まれるひらめきも大切
3.自宅には仕事する環境がない!を解決できる注目オフィス! 

1.「事情がある人」以外は使えない?企業の在宅勤務制度を見極めよう

サラリーマンのように誰かに雇われている人にとって、自分が働いている職場の制度や周囲の雰囲気は本当に重要です。
もし、いま通勤を必要とするサラリーマンが「自宅などオフィス以外の場所で働きたい」と考えた場合、最大のネックはそこだと思います。

大手日系企業に勤めるAさんの職場では、以前から在宅勤務制度が導入されています。Aさんの自宅から都内の職場までは片道2時間ほどかかるため、毎朝定刻に出勤するのではなく、自宅や近所のカフェで事務仕事を済ませてから出勤したり、早めに帰宅して子供と遊んでからもうひと頑張りする日があってもいいなぁと思うことがあるそうです。

「平成28年度テレワーク人口実態調査(国土交通省)」の結果によれば、Aさんの職場のような在宅勤務制度を含むテレワーク制度を取り入れている職場は雇用者全体のわずか14.2%です。Aさんの職場は大変恵まれているように思えます。

しかしAさんは言います。

「制度があるといっても全然大したことないですよ。使えるのは通勤時間が1時間半以上かかるとか、もしくは子供が病気か、介護してるか、奥さんが妊娠中とか…。周りに使ってる人はほとんどいない。」

どうやら「事情のある人」が、事前に気合いを入れて上司に説得するくらいのことをしないと使えない制度らしいのです。この雰囲気では、仮に事情があっても上司や周囲の評価を気にしてなかなか言い出しにくそうです。

「使うと目立って好事例にされます(笑)。だからこの前、1人見つけたときは勇気あるなと思いました。上司に事前申請しなくちゃいけないし…暗に使うなって言われてる気がして、よほどのことがない限り使う気にはならないなぁ。」

同調査によると、Aさんの職場のように在宅勤務制度などのテレワーク制度がある職場で、制度利用に興味があるにもかかわらず利用しない人は6割もいます。主な理由は以下のとおり(図)で、職種以外の理由としては制度利用のハードルが高かったり周囲の評価が気になって踏み切れないというものがほとんどです。
図1 「テレワークを実施していない理由-平成28年度テレワーク人口動態調査結果」

このように、せっかく制度があっても適用条件が厳しい職場や、制度を使わないようにと働きかける「みんな」がいるような保守的な職場では、状況が変わるまでに非常に長い時間を要します。
柔軟な働き方を実現するためには、ちゃんと制度が機能している職場をリサーチした上で、転職を考えてみるのも1つの解決策かもしれません。

2.在宅勤務のメリット・デメリット

先の調査によると、在宅勤務等のテレワークを実施することの最大のメリットは「業務効率が上がること」だそうですが、実際に自宅やカフェなど場所を固定せずに働いているサラリーマンはどんなことにメリットを感じているのか、聞いてみました。

(1)  信頼関係があるからフレキシブルに働ける
人材エージェント会社勤務のKさんは、オフィス以外のどんな場所でも仕事をすることができます。決まった時間に決まった場所へ行く必要はありません。

「オフィス以外で仕事?全然可能ですね。僕はカフェでやったことはないですけど、自宅で転職の電話相談したり、営業もできます。子供が病気のとき、僕が看病しているときなどは出社せずに仕事ができるので、働きやすいです。」

― なるほど、天国みたいな職場ですね。もしかして完全な出来高制ですか?成果出せば何も言われないけど稼げないと居場所がなくなる、みたいな。あと、「仕事持ち帰りあるある」で、労働時間が長いとか?

「成果を出さないといけないという仕事人として当たり前の側面はあるのですが、完全出来高制というわけでもないです。労働時間も実際そんなに長いということではないです」

― 職種の問題以外で、Kさんのような職場と、働く場所を調整することができない職場の違いは何だと思いますか?

「会社の規模は関係ありそうですね。人数が多いとルールも沢山必要になると思いますけど、その点、うちは少人数の会社なので、お互いの信用・信頼で成り立ってます。」

(2) 会話から生まれるひらめきも大切
外資系コンサルティング会社で働くSさんは、クライアント先に駐在するとき以外は基本的にどこでも仕事ができます。社内打合せもチャットや電話で出来るので、在宅ワークになることもしばしばあるそうです。

― 在宅で仕事をしているとどんなメリット・デメリットがありますか?

「メリットは、洗濯とか炊飯などの家事をやりながら仕事ができるのと、リラックスした状態で仕事できること。デメリットは、周囲の刺激とかプレッシャーが良くも悪くもないことです。」

― 自己管理が難しいのがデメリットということでしょうか?

「それもありますが、100%在宅勤務になってしまうことの一番のデメリットは、コミュニケーション不足に陥ってしまうことかなぁと。アイデアに詰まったら、会社に出て色んな人と他愛もない話ができるし、話すうちにひらめきが生まれたりもするので、そういう刺激はとても大切だと思います。なので、年中在宅勤務となると自分には合わない気がします…..。」

3.自宅に仕事する環境がない!を解決できる注目オフィス!

在宅ワークを生活に取り入れたいけど「自宅で仕事」をするのは難しい!という方は近所のレンタルスペースで仕事をしてみてはいかがでしょうか?

注目の2つのオフィスをご紹介します。 いずれもセキュリティへの配慮がある本格的な業務スペースでありながら、時間単位で気軽に利用できます。

(1) 東急電鉄 「New Work」https://newwork109.com/

会員制サテライトシェアオフィスの「New Work」。郊外エリア主要駅から徒歩数分のエリアに直営店を6店舗展開しているほか、提携店舗を全国都市エリアに増やしており、利便性が増しています。
ライセンスカードを使って入室し、用途に合った席で仕事することができます。入退室の履歴により月次の請求金額が確定して料金を決済するという仕組みです。

(2) ザイマックス 「ちょくちょく」https://mwo.sagarcia.jp/

こちらも会員制サテライトオフィスです。都心中心の店舗展開です。「New Work」との最大の違いは、15分単位で利用できる点です。また、セキュリティーゲートはカードではなく携帯にインストールするアプリを使って開錠します。

主な違いや設備を表にまとめてみました。
図1(v2)
まとめると、「New Work」は郊外エリア沿線で数時間単位の利用を想定し、特に1人あたり月8時間以上勤務場所から離れて仕事をしたい人向け。
それに対し、「ちょくちょく」は都心で比較的短めの時間(15分~)仕事をしたい人向け。

いずれもWebサイトから混雑状況の確認ができ、会議室や個室の利用はクライアントなどの非会員との打ち合わせにも利用できます。
ただし現時点ではいずれも法人向けのみになっており、個人単位の利用はできません。

いかがでしょうか?
サラリーマンでも、あらゆる場所で仕事をする環境はすでに整っています。

次回は、「独立を考えている方必見!在宅ワーカー成功者からのアドバイス」と題し、サラリーマンから独立を経てプロフェッショナルになった方から実際にお話を聞き、ワークスタイルの違いや独立して仕事を続けていくためのヒントをご紹介できればと思っています。

ではまた!^^

byいべりこ

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